2009年1月17日土曜日

日本人が無宗教な理由

以前は、宗教に頼るのは、許されたいからだと思っていた。懺悔することで神に許され、救われるのだと。だとすれば、相手が生きている限りは、神でなく、相手に直接言って謝って許してもらうべきだと思っていた。懺悔した人間は気持ちが楽になっても、腹を立ている方の人間の腹の虫は納まらないからだ。だから、人間同士でお互いに許しあうほうが健全だ。実は、そういうビジネスもありかなと思っていた。謝りたいけど声もかけられないという人の依頼を受け、うまく間をとりもって和解させるというビジネスだ。結婚相談所がありなら、和解相談所もありかなと。もちろんかなり難しいけど。

ところが、イスラエルに行く時に空港で小さなチャペルを見つけたとき、つい祈りたくなった。ここで祈ることで飛行機が無事に着くなら、と思ったのだ。そこではっとした。人は恐怖を取り除きたいときに、神を求めるのかもしれない。だとすれば、戦争している地域の人たちはより信仰心が強くなるだろう。

そう考えれば、戦争のない日本において日本人の信仰心がどんどん薄くなったのも納得がいく。無宗教だと答えるくらい、宗教に頼る必要のない平和で安定した国になったということなのだろう。

世界中が経済悪化によって不安が蔓延してきている。こういうときは、宗教に頼る人が増えるかもしれない。こういうときは宗教や占いを仕事にした方が儲かるかもしれない。