2010年6月1日火曜日

変化よりも進化

変化と進化。この違いは何か? 変化とはただ変わることであり、進化とはステップアップを伴う変化である。

ダーウィンは、変化論とは言わず、進化論という。彼の理論では、それは進歩を伴う変化だったからだ。人間は、自分たちは変化してきたとは言わず、進化してきたという。文明も進化してきたという。進歩することを誇りに思っているからだ。

変化すれば、何かを捨てて、あるいは失って、代わりに何かを得る、もらうことになる。何かを得ることはいいことだが、失うのは難しい。本能的に拒んでしまう。だから、その得るものと失うものを天秤にかけて、同じ重さならば、変化しないことを選んでしまう。理由は、今あるものは確実であり、得られるというものの方が不確実だからだ。これが進歩ならば話は違う。天秤は得られるものの方が重いということを示しているからだ。

その結果、ただ変化しろと言われると、拒絶反応を示す。進歩を伴わないのに、今もっているものを捨てることはできないからだ。ただ、今持っているものの価値がなくなるということを突きつけられれば、今を捨て、自ら変化を望むだろう。自分の過去や現在を否定することは、さらに難しいのではあるが。

人間は変化が嫌いなのではない。これは、ここまで進化してこれたことからもわかる。状況の変化に適応するために、常に進化してきたのだ。今も進化の時だ。過去を捨て、新しい進歩への一歩を踏み出そう!