2010年7月7日水曜日

グリーンパワーに見る好循環

Santa Claraカウンティが、環境保護庁の Green Power コミュニティーランキングで一位だったらしい。他と比べるとトータルの電力使用量がダントツに多いため、Green Powerの割合は6%とそんなに高くなくても、一位になったということもある。しかし、Palo Altoも7位に入っていて、シリコンバレーが上位に食い込んでいる。

このランキングを見ておもしろいのは、上位30位のうち、ほぼ半分の14個がオレゴンなのだ。さらに言えば、上位10位のうち、2つがカリフォルニア(シリコンバレー)、7つがオレゴン、残り一つがワシントン。

オレゴンは、コロンビア川の豊富な水資源による安定した水力発電が、他州に比べて安価な光熱費を可能にしている。さらに、法人所得税は他の西海岸の州よりも安く、消費税は無い。もちろん、他の州同様、グリーンエネルギーに関しては州からの税額控除がある。企業にとっては、好条件が揃っている。

そしてオレゴンといえば、クラウドが出てきたときに、グーグルがデータセンターを設置していた。同様に、そのすぐ近くのワシントン州クインシーにマイクロソフトやヤフーがデータセンターを設置していた。最近では、ノースカロライナもグーグルやアップルに積極的に税額控除をし、Charlotteにデータセンタを置かせていた。IBMもノースカロライナに設置している。さらに今後、ウィプロ、ジュニパー、マイクロソフトもCharlotteにデータセンターを設置するらしい。やはりデータセンターは、税制優遇措置をしてくれるところにたつのだろう。

またオレゴンには、インテルの世界最大の工場や大学と共同のR&Dセンター、それに伴う大きなコミュニティーがある。ちなみに、米国の再生可能エネルギーの最大購入者はインテルである。そういえば先日インテルがシリコンバレーのデータセンターを売っていたが、これもその分オレゴンに増設したのだろうか?

こうした土台があるが故にソーラーパワーの産業が広がったのであろう。その結果、大企業データセンターを設置して集まってきて、さらに産業が拡張される。好循環だ。

こういう好循環ループを作れるといい。