2010年2月16日火曜日

国民の雇用を守るとは

今朝は会社に行って、机を片付け、少し挨拶をして、帰ってきました。

わざと唐突に、人事に「H1-B雇用者を減らしてるの?」と聞いたら「減らしてないわよ。ガバメントはそう言ってるけど、うちはポリシーを変えないの」と即座にそこまで答えてくれました。用意されたような回答にびっくり。実はダラスは典型的な保守派の人たちの塊で、会社が議員にロビー活動をすれば相手議員は当然ばりばりの保守派。アメリカ人の雇用を大切にしないわけはない。何か対策をしなければ、議員とやってはいけないのだろう。

私の頭に浮かんだのは、あばら屋に住む母と3人の子供と預かった隣のうちの子供。子供達が2日何も食べれず3日目にパンが1欠片手に入ったが、分けても3人分にしかならない。母親はどうするか?自分のうちの子供にあげるだろう。3日食べなくても死なないだろうから。

実は、12月に同じグループの人間に突然言われた。「ダラスどう?」何を今更聞くのかわからなかったが「アメリカと日本どっちがいい?」聞かれたので、「今はアメリカにいたい」と答えた。すると「日本は仕事探せるの?」と聞くから「そうでもない。たいへん。アメリカと同じくらいじゃないかしら」と回答すると「そう。」とがっかり気味だった。意味がわからなかったのでこのやりとりを友達に言うと、「アメリカ人の職がないから、日本に帰れって言ってるんだよ。頭数が一つでも減れば自分たちが安全だから」と言われた。なるほど。天然ポジティブシンキングの私はてっきり「アメリカを気に入ってくれてうれしいよ」と言っているんだと思ってしまった。

景気の悪さが人間の生活のみならず、人間関係、そして人間の性格までも変えてしまう。人間社会がネガティブな方向に進むこの状況を変えていかなければ。

ところで余談だが、「頭数」を訳すと「ヘッドカウント」。偶然じゃないとしたら、外来語を訳したものなのだろうか?