2010年3月10日水曜日

メディカル市場入門1

今日聞いたことを忘れないように書き留めておく。

メディカルには大きく3つのカテゴリーがある。
1. Big-Box - これはMRIやCTSCANのような大病院にある大きな装置。100-1000台程度で、一台一台の装置がすべてその設置された部屋毎カスタマイズされる必要がある。大企業が製造する。
2. Small-Box - Ultra soundやImagingのような各お医者さんが持っている医療機器。これも大企業が製造する。
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3. Personal - 個人向け端末。個人や各家庭が家にもち、医者を必要とせずに自ら使うもの。大企業である必要はない。

1&2と3の間には大きな境界があり、目的や対象が大きく異なる。1や2をやりたいなら、大企業で1や2に関わってそのバックグラウンドを持って部門をスプリットするべき。そうでなければ3。

3の需要が広がる社会的背景。アメリカは特殊で国民皆保健ではない。実は、2%の人がコストの60%が医療費、5%の人がコストの80%を医療費に費やしている。そして人生の最後の年に最も医療費がかかっている。医者に行かずに自分でメディカルチェックをする方法があればこのコストを減らせる。逆にカナダやヨーロッパの場合には、国民皆保健であるかわりに異常に待たされる。自分でチェックした結果を医者と共有できれば、その医療機関の負担を軽減できる。日本の場合には高齢者が多い。だから個人向け医療器の需要があるはず。

3にとって重要なのは技術力ではない。イノベイティブなサービスを提供できるかとメディカルとしての政府からの認証だ。例えばiPhone Appliで似たようなアプリが買えたとしてもそれはメディカルとしての認証がなく違法だ。その認証を得るためにISO13485のような品質の認証を得る必要があり、これにかなり時間を費やされる。そしておもしろいことにメディカルのリサーチャーたちはパテントとか考えないし、自分の名前を売ることもいやがる。彼らは政府やいろいろな寄付によって研究をしており、その状態でいたいので、そこの承認なしに目立つことをするのは嫌がる。しかし、自分の研究を世の中のビジネスに使ってもらいたいと思っているので技術を提供してくれる。だから、そういうコネクションをつくることで、ビジネスをやっていくことができる。

もっといろいろなことを聞いたが、とりあえずはここまで。